ダイヤル式のカギは、鍵開けの中でも難易度が高いと言われています。
防犯性能が高いダイヤル式の鍵は1万通り以上の解錠パターンがありますが、プロは音を聞き分けるなどして鍵開けをします。
鍵開け業者の中でもセキュリティの堅いダイヤル式カギを破壊せずに開けられるのは、一部のエキスパートのみです。
ダイヤル式の鍵開け手法は以下の6種類があります。
0~9の数字を使ったカギに向いています。
ダイヤル式カギは正解の数字に入った時の音が僅かに変わります。
一部の鍵開け職人だけができる熟練の技です。
金庫などの扉を強引にこじ開けたり切り落としたりする強硬手段です。
ダイヤルの鍵部分のみを破壊する手法。業界用語で「リロッキング外し」と呼びます。
構造を理解して効率的に力を加えることが大切です。
ダイヤルの横にドリルで小さな穴をあけて、台座の状態を見ながら鍵開けする方法です。
原始的な方法ですが素人では簡単に真似できません。
ダイヤル式カギの鍵開け専用に作られた業務用ツールで、機械で自動的に片っ端から数字を合わせていくものです。
ダイヤルが小刻みだと時間がかかりますが、ほぼ確実に鍵開けができます。
オートダイヤラーは一部の鍵開け業者しか持っていない特殊なツールです。
ダイヤル式カギは一般的に右方向(時計回り)に回して数字を合わせた後に、左方向(反時計回り)に回して数字を合わせる構造になっています。
右と左で1つずつの数字を合わせてからロック解除の操作をすれば鍵開けできる仕組みで、家庭用の多くは0~9の数字しかありません。
つまり、00~99の計100パターンを片っ端から試せば鍵開け可能です。
簡易的なダイヤル式カギであれば自力で鍵開けに挑戦してみましょう。
業務用のダイヤル式カギでは、メモリが100以上の単位になることがあります。
仮に00~99による100通りのメモリがあるダイヤルだった場合、右と左に1つずつ数字を合わせるだけでも1万通りになります。
手作業で片っ端から合わせていくのは途方もない作業ですが、オートダイヤラーという業務用ツールを使えば時間がかかるものの高確率で鍵開けができます。
ダイヤル式のカギは、内部に歯車のようなものがあり、正しい数字になった時は歯車の隙間部分に入っています。
僅かながら正しい数字と間違った数字で合わせた時の音が異なりますが、耳を近づけて判別できる音量ではありません。
音を聞いて合わせる場合は聴診器を使います。
開かずの金庫を鍵開けするテレビの企画で良く見る手法ですよね?
聴診器をダイヤル付近に当てれば音が聞こえやすくなりますが、鍵開け職人でもエキスパートでないと音で聞き分ける鍵開けを実践できません。
正しく音を聞き分ければ一発で開けられますが、プロでも何度か失敗を繰り返しながら選択肢を絞り込んで正解を導いていきます。
オートダイヤラーや音を聞いて合わせる手法は金庫本来のダイヤルを回して鍵開けする手法ですので、鍵を傷付けることなく再利用可能です。
鍵開けができれば必然的に正しい番号が判明する理想的な解決策ですが、対応できる業者が限られています。
事前に評判を調査した上で業者選定しましょう。
基本的に音を聞き分ける鍵開け手法は失敗しても料金が発生し、ダメだった時は破壊を案内されることが多いです。